Gitは、バージョン管理システムの一種で、プログラムや文書などの変更履歴を管理するためのツールです。

ここでは、Windows向けにGitをインストールする手順について解説します。

# インストーラーのダウンロードと実行

公式サイトにアクセスし、ページ中央にある「Download」をクリックしてインストーラーをダウンロードします。

その後、ダウンロードしたインストーラーを実行します。実行には管理者権限が必要です。

# ライセンスの確認

ライセンスが表示されます。

内容を確認したうえで問題がなければ「Next」をクリックし、次へ進みます。

# インストール先の選択

Gitのインストール先フォルダを選択します。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# インストールするコンポーネントの選択

インストールするコンポーネントを選択します。

• Additional icons
  • On the Desktop
    Git Bashのショートカットをデスクトップに追加する。
• Windows Explorer integration
  • Git Bash Here
    右クリックで表示されるメニューにGit Bashを追加する。
  • Git GUI Here
    右クリックで表示されるメニューにGit GUIを追加する。
• Git LFS (Large File Support)
  Git LFSをインストールする。
• Associate .git* configuration files with the default text editor
  拡張子が.gitから始まるファイルをデフォルトのテキストエディターに関連付ける。
• Associate .sh files to be run with Bash
  拡張子が.shのファイルをGit Bashに関連付ける。
• Check daily for Git for Windows updates
  Git for Windowsの更新を毎日確認する。
• Add a Git Bash Profile to Windows Terminal
  Windows TerminalにGit Bashを追加する。
• Scalar (Git add-on to manage large-scale repositories)
  Scalarをインストールする。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# スタートメニューに表示するフォルダ名の設定

Windowsのスタートメニューに表示するフォルダ名を設定します。

スタートメニューにフォルダを作成しない場合は「Don’t create a Start Menu folder」にチェックを入れましょう。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# Gitで使用するエディターの選択

Gitで使用するデフォルトのエディターを選択します。

デフォルトはVimです。特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 最初に作成されるブランチ名の設定

新しいリポジトリの最初のブランチ名を設定します。

デフォルトは「master」です。GitHubではデフォルトで「main」を採用しています。

設定後は「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 環境変数の設定

環境変数を設定します。

• Use Git from Git Bash only
  環境変数を変更しない。
  GitやUnixツールはGit Bashからのみ使用できる。
• Git from the command line and also from 3rd-party software
  Gitのみを環境変数に追加する。
  コマンドプロンプトやPowerShellからGitを実行することができる。
  UnixツールはGit Bashからのみ使用できる。
• Use Git and optional Unix tools from the Command Prompt
  GitとUnixツールを環境変数に追加する。
  コマンドプロンプトやPowerShellからGitとUnixツールを実行することができる。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# SSHの設定

SSHの設定をします。

• Use bundled OpenSSH
  Gitに付属しているssh.exeを使用する。
• Use external OpenSSH
  外部のssh.exeを使用する。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# SSL/TLSの設定

SSL/TLSの設定をします。

• Use the OpenSSL library
  OpenSSLライブラリを使用する。
  サーバー証明書は、ca-bundle.crtファイルを使って検証される。
• Use the native Windows Secure Channel library
  WindowsのSecure Channeライブラリを使用する。
  サーバ証明書は、Windowsの証明書ストアを使用して検証される。
  Active Directoryドメインサービスなどで配布される社内ルートCA証明書を使用することができる。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 改行コードの設定

改行コードの変換設定を選択します。

• Checkout Windows-style, commit Unix-style line endings
  チェックアウト時にCR+LFに変換し、コミット時にLFに変換する。
• Checkout as-is, commit Unix-style line endings
  チェックアウト時は変換を行わず、コミット時にのみLFに変換する。
• Checkout as-is, commit as-is
  チェックアウト時にもコミット時にも変換を行わない。

デフォルトではチェックアウト時にCR+LFに変換し、コミット時にLFに変換する設定になっています。意図せぬトラブルが発生する可能性があるため、慎重に選択しましょう。

選択後は「Next」をクリックし、次へ進みます。

# ターミナルの選択

Git Bashで使用するターミナルを選択します。

• Use MinTTY (the default terminal of MSYS2)
  MinTTY(MSYS2の標準ターミナル)を使用する。
• Use Windows’ default console window
  Windowsの標準コンソールを使用する。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# git pullのデフォルトの動作を選択

git pullのデフォルトの動作を選択します。

• Default (fast-forward or merge)
  git pull --ffが実行される。
• Rebase
  git pull --rebaseが実行される。
• Only ever fast-forward
  git pull --ff-onlyが実行される。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 認証補助の設定

認証補助の設定をします。

• Git Credential Manager
  Git Credential Managerを使用する。
• None
  認証補助を使用しない。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 追加オプションの設定

追加オプションの設定をします。

• Enable file system caching
  キャッシュを有効にする。これによりパフォーマンスが大幅に向上する。
• Enable symbolic links
  シンボリックリンクを有効にする。

特に指定がなければデフォルトのまま「Next」をクリックし、次へ進みます。

# 実験的なオプションの設定

実験的なオプションを設定します。

• Enable experimental support for pseudo consoles.
  Git BashでPythonやNodeを実行できるようになる。
• Enable experimental built-in file system monitor
  多数のファイルがある場合にGitコマンドが高速化される。

特に指定がなければデフォルトのまま「Install」をクリックし、インストールへ進みます。

# Gitをインストール

Gitのインストール中です。インストールが完了するまで待ちます。

「Completing The Git Setup Wizard」と表示されればインストール完了です。「Finish」を選択してインストーラーを閉じましょう。

# 外部リンク

• Git
• Git for Windows