NanoPi R2SにFriendlyWrtをインストールする
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NanoPi R2SにFriendlyWrtをインストールすると、誰でも簡単にルーターを構築することができます。
ここでは、NanoPi R2SにFriendlyWrtをインストールする方法について解説します。
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はじめに
NanoPi R2Sとは、FriendlyElecが製造するシングルボードコンピューターです。イーサネットが2ポート搭載されており、ルーターのハードウェアとして活用することができます。
FriendlyWrtは、FriendlyElecが提供するOpenWrtベースのOSです。オープンソースであり、ルーター・NAS・IoT アプリケーションなどの開発に適しています。
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FriendlyWrtのダウンロード
公式ダウンロードリンクにアクセスし、01_Official images/01_SD card images
から、FriendlyWrtのイメージファイルをダウンロードします。
提供されているFriendlyWrtのイメージファイルは、以下の通りです。
イメージファイル | 詳細 |
---|---|
rk3328-sd-friendlywrt-21.02-YYYYMMDD.img.gz | OpenWrt 21.02ベース |
rk3328-sd-friendlywrt-21.02-docker-YYYYMMDD.img.gz | OpenWrt 21.02ベース(Dockerコンテナをサポート) |
rk3328-sd-friendlywrt-23.05-YYYYMMDD.img.gz | OpenWrt 22.03ベース |
rk3328-sd-friendlywrt-23.05-docker-YYYYMMDD.img.gz | OpenWrt 22.03ベース(Dockerコンテナをサポート) |
gzip形式で圧縮されているため、7-Zipなどを利用して解凍します。
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FriendlyWrtの書き込み
microSDに先ほどダウンロードしたFriendlyWrtを書き込みます。
microSDをPCにセットし、Win32 Disk Imagerなどの書き込みツールを使用してOSを書き込みましょう。microSDの容量は8GB以上が推奨されています。
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FriendlyWrtの起動
FriendlyWrtを書き込んだmicroSDをNanoPiにセットし、電源を入れて起動します。
電源を入れてしばらく待つと、HTTPおよびSSH経由で接続が可能になります。ホスト情報は以下の通りです。
ホスト名:FriendlyWrt
IPv4アドレス:192.168.2.1
IPv6アドレス:[fd00:ab:cd::1]
ユーザー名はroot
、パスワードはpassword
でログインできます。
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推奨されるセキュリティ設定
NanoPiを利用する前に、SSHで接続して以下のセキュリティ設定を行うことを推奨します。
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ログインパスワードの変更
passwd
コマンドを使用し、root
ユーザーのパスワードを変更します。
passwd
Changing password for root
New password: <パスワード>
Retype password: <パスワード再入力>
passwd: password for root changed by root
以降は変更したパスワードでログインできます。
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SSH接続の設定変更
以下のコマンドで、LAN側からのみSSHで接続できるように制限し、ポート番号を任意の値に変更します。
uci set dropbear.@dropbear[0].Interface=lan
uci set dropbear.@dropbear[0].Port=<ポート番号>
設定に問題がなければ、以下のコマンドで設定を反映します。
uci commit dropbear
service dropbear restart
これにより設定が反映されます。以降は新しいポート番号を使用してSSH接続する必要があります。
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LuCIのアクセス制限設定
以下のコマンドで、ローカルデバイスのみがLuCIにアクセスできるように変更します。
uci set uhttpd.main.listen_http=192.168.2.1:80
uci add_list uhttpd.main.listen_http=[fd00:ab:cd::1]:80
uci set uhttpd.main.listen_https=192.168.2.1:443
uci add_list uhttpd.main.listen_https=[fd00:ab:cd::1]:443
設定に問題がなければ、以下のコマンドで設定を反映します。
uci commit uhttpd
uci uhttpd restart
これにより設定が反映されます。